企業法務コラム

2014年06月03日
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担当者必見! 株主総会の議事運営のポイント を弁護士が教えます

担当者必見! 株主総会の議事運営のポイント を弁護士が教えます

さて、3月決算の会社にとっては、いよいよ株主総会の日程が近付いてきました。

実務担当者の方は、株主総会当日に向けて、リハーサル等の準備に取り組まれていることかと思います。

今回は、株主総会の議事運営の中で、議場に諮る必要がある事項と、議長独自の判断で決定できる事項について、ポイントをまとめてみたいと思います。

1、議場に諮る必要がある事項

会社法に規定されている、総会提出資料等の調査者の選任(会社法316条)、総会の延期・続行(会社法317条)、会計監査人の出席要求(会社法398条2項)については、議場に諮る必要があります。
また、議長の選任・解任の権限は総会にありますので、議長不信任の動議についても、議場に諮る必要があります。

以上は手続面に関する事項ですが、さらに、議題及び議案に関する修正動議が提出された場合には、議場に諮り、質疑応答を尽くした上で採決する必要があります。
なお、株主の発言が、動議であるのか意見に過ぎないのか不明確である場合には発言した株主に確認をすることが重要です。

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2、議長独自の判断で決定できる事項

会社法315条1項によると、「株主総会の議長は、当該株主総会の秩序を維持し、議事を整理する」と規定されています。 そのため、上記1で列挙した事項以外の事項については、議長独自の判断で決定できるということになります。

議長独自の判断で決定できる事項の具体例としては

  • 総会の開会及び閉会
  • 総会の休憩
  • 審議方法
  • 議事の審議の順序変更
  • 発言(質問・回答)の許可
  • 質疑の打切り・続行
  • 採決方法

といった事項が挙げられます。

この中でも、特に、質疑の打切りについては、議長として自分の心証だけでは、判断に迷うこともあると思います。

裁判例の中には、「平均的な株主が客観的に見て会議の目的事項を理解し、合理的に判断することができる状況にあると判断した時は、まだ質問等を求める者がいても、そこで質疑を打ち切って議事進行を図ることができる」という基準を示したものもあります。
議長は、上記のような基準を意識しつつ、どうしても判断に迷った際には、事務局に確認する、あるいは、質疑の打切りについて、議場に諮ることで、自分の心証を確認することもできます。

株主総会に関してご不安な点等ございましたら、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。
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  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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