企業法務コラム

2023年02月01日
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化粧品広告は薬機法に要注意! 広告規制の内容を詳しく解説

化粧品広告は薬機法に要注意! 広告規制の内容を詳しく解説

化粧品の広告表現については、薬機法において規制が設けられています。広告規制に違反すると、刑事罰や課徴金納付命令の対象になり得るため、ガイドラインを含めて規制内容を正しく理解しておきましょう。

今回は薬機法および関連ガイドラインに基づき、化粧品に関する広告規制の内容をベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、化粧品の販売・広告は薬機法で規制されている

化粧品の販売・広告については、「薬機法(医薬品医療機器等法)※」という法律でルールが設けられています。
※正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

  1. (1)薬機法の目的

    薬機法の主な目的は、以下の商品(=医薬品等)の品質・有効性・安全性を確保して、保健衛生上の危害の発生・拡大を防止することです。

    1. (a)医薬品
    2. (b)医薬部外品
    3. (c)化粧品
    4. (d)医療機器
    5. (e)再生医療等製品

    医薬品等は、人体に直接作用するものであるため、品質に問題があると健康被害を発生させるおそれがあります。

    そのため、薬機法によって製造・販売等に関する必要な規制を設け、医薬品等の品質不良による健康被害の予防が図られています。

  2. (2)「化粧品」の定義

    薬機法第2条第3項において、「化粧品」は以下の要件をすべて満たすものと定義されています。

    ① 人の身体について、以下のいずれかの目的により使用されるものであること
    • 清潔にする
    • 美化する
    • 魅力を増す
    • 容貌を変える
    • 皮膚または毛髪を健やかに保つ

    ② 身体への塗擦・散布その他これらに類似する方法で使用されるものであること

    ③ 人体に対する作用が緩和であること

    ④ 以下のいずれかの用途に使用されるものではないこと
    • 人または動物の疾病の診断、治療、予防
    • 人または動物の身体の構造、機能に影響を及ぼすこと
    ※いずれかの用途に使用される場合は「医薬品」に該当します

    ⑤ 医薬部外品に該当しないこと

    たとえば、以下の商品は一般的に「化粧品」に該当することが多いと思います。

    「化粧品」の例
    • シャンプー
    • リンス
    • 石けん
    • ファンデーション
    • クリーム
    • マニキュア

    ただし、化粧品と呼ばれるものの中には、薬機法上は「化粧品」ではなく「医薬部外品」に該当するものもあります

    たとえば、以下の目的で使用される薬用化粧品は医薬部外品に該当します。

    医薬部外品に当たる薬用化粧品の例
    • 体臭を防止する目的で使用されるもの
    • あせも、ただれなどを防止する目的で使用されるもの
    • 脱毛の防止や、育毛、除毛の目的で使用されるもの
  3. (3)化粧品に適用される主な薬機法の規制

    化粧品の販売・広告については、薬機法によって主に以下の規制が適用されます。
    なお、化粧品の販売業に許可は不要です。

    自由に、業として、化粧品の販売、授与、または販売もしくは授与の目的で貯蔵もしくは陳列することができます(同法第24条第1項参照)。

    ① 化粧品の製造販売業の許可制
    化粧品の製造販売を業として行うには、都道府県知事を経由し、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません(同法第12条第1項、第21条第1項)。
    ※「製造販売」とは、自ら製造(受託製造を除く)または輸入した化粧品を販売、貸与または授与することをいいます。

    ② 化粧品の製造販売の承認
    厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品の製造販売をしようとする場合、その品目ごとに厚生労働大臣の承認を受けなければなりません(同法第14条第1項)。
    それ以外の化粧品を製造販売しようとするときは、届出が必要となります(同法第14条の9)。

    ③ 誇大広告等の禁止
    化粧品の名称・製造方法・効能・効果・性能につき、虚偽または誇大な記事を広告、記述、または流布することは禁止されています(同法第66条第1項)。詳しくは後述します。

    ④ 直接の容器・被包への記載事項
    化粧品の直接の容器または被包には、所定の事項を見やすい方法で記載しなければなりません(同法第61条)。

    ⑤ 記載禁止事項
    化粧品やその添付文書・容器・被包には、以下の事項を記載してはなりません(同法第62条、第54条)。
    • 虚偽または誤解を招くおそれのある事項
    • 未承認の効能、効果、性能
    • 保健衛生上危険がある用法、用量、使用期間

    ⑥ 違反化粧品の販売禁止
    薬機法に違反する化粧品を販売してはなりません(同法第62条、第55条~第56条)。
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2、化粧品に関する誇大広告等規制と罰則

化粧品の販売に当たっては、特に誇大広告等に関する規制に注意が必要です。

  1. (1)化粧品の誇大広告等とは?

    薬機法第66条第1項では、化粧品の名称・製造方法・効能・効果・性能につき、虚偽または誇大な記事を広告、記述、または流布することが禁止されています。

    一般消費者が購入する化粧品を適切に選択できるようにするため、勘違いを招くような誇大広告等の禁止に関する規制が設けられています。

  2. (2)誇大広告等に対する罰則・課徴金納付命令

    ① 罰則
    化粧品の誇大広告等をした者に対しては「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」が科され、または併科されます(薬機法第85条第4号)。
    また、法人にも両罰規定によって「200万円以下の罰金」が科されます(同法第90条第2号)。

    ② 課徴金納付命令
    さらに違反事業者に対しては、厚生労働大臣によって課徴金納付命令が行われます(同法第75条の5の2)。
    課徴金額は、課徴金対象期間(※)(ただし、最長3年間)における誇大広告等に係る化粧品の売り上げの4.5%です。

    ※課徴金対象期間とは
    原則として誇大広告等をしていた期間。ただし、
    ① 誇大広告等をやめてから6か月を経過する日
    または
    ② 誤解解消措置をとった日のいずれか早い日
    までの間に当該化粧品を販売したときは、最後の販売日までの期間を加算します。

3、ガイドラインに見る化粧品の違反広告事例

厚生労働省は、化粧品を含む医薬品等の広告表現について、「医薬品等適正広告基準」「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等」などのガイドラインを公表しています。
また、化粧品の製造販売業に関する業界団体である日本化粧品工業連合会は、「化粧品等の適正広告ガイドライン」を公表しています。

各ガイドラインを参考にして、具体的にどのような化粧品広告が誇大広告等に該当するのかを見ていきましょう。

  1. (1)製造方法に関する誇大広告等

    化粧品の製造方法について、実際の製造方法と異なる表現や、その優秀性について事実に反する認識をさせるおそれのある表現をすることは禁止されています(医薬品等適正広告基準第4 第2項)。

    (例)
    • 「最高の技術」
    • 「最先端の製造方法」
    • 「近代科学の粋を集めた製造方法」
    • 「理想的な製造方法」
    • 「家伝の秘法により作られた化粧品」
    など
  2. (2)効能効果の内容に関する誇大広告等

    化粧品の効能・効果に関する広告表現は、薬機法に基づく承認等の範囲を超えてはなりません(医薬品等適正広告基準第4 第3項(1))。

    また、承認等を要しない化粧品の効能・効果について広告する場合は、昭和36年2月8日薬発第44号薬務局長通知別表1(平成23年7月21日薬食発0721第1号医薬食品局長通知により改正)「化粧品の効能の範囲の改正について」に定める範囲を超えてはなりません(同項(2))。
    ※参考:化粧品の効能の範囲の改正について(厚生労働省)

  3. (3)成分・原材料等に関する誇大広告等

    化粧品の成分・原材料等については、虚偽・不正確な表現等を用いて、効能効果、性能や安全性について、事実に反する認識を得させるおそれのある広告をしてはなりません(医薬品等適正広告基準第4 第3項(3))。

    「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等」や日本化粧品工業連合会の「化粧品等の適正広告ガイドライン」第2章F5では、不正確な表現について、以下のような表現が不適切とされています。

    (例)
    • 「高貴成分配合」
    • 「デラックス処方」
    • 「各種」「数種」(「各種ビタミンを配合した」「数種のアミノ酸配合」)
    • 「無添加」(何が無添加であるのか明示されていない場合)
    など
  4. (4)効能効果・性能・安全性を保証する誇大広告等

    化粧品に係る特定の効能効果、性能や安全性について、具体的効能効果・性能・安全性を適示して、それが確実である保証をするような表現をしてはなりません(医薬品等適正広告基準第4 第3項(5))。

    日本化粧品工業連合会の「化粧品等の適正広告ガイドライン」第2章F7では、以下のような表現が不適切とされています。

    (例)
    • 「これさえあれば」
    • 「安全性は確認済み」
    • 「赤ちゃんにも安心」
    • 効能効果・性能・安全性についての使用体験談
    • 「刺激が少ない」「低刺激」(低刺激性等が客観的に立証されていない場合)
    • 「天然成分を使用しているので安全」
    • 「いくら使っても安全」
    • 「使用法を問わず安全である」
    など

4、化粧品の広告表現については弁護士に相談を

薬機法における化粧品の誇大広告等規制については、各種ガイドラインを踏まえて全体像を理解する必要があります。誇大広告等規制に違反すると、刑事罰や課徴金納付命令の対象となるため注意が必要です。

薬機法の誇大広告等規制を適切に遵守するためには、弁護士へのご相談をおすすめいたします
弁護士に相談すると、自社の販売する化粧品の種類などに応じて、注意・見直しをすべき広告表現について具体的なアドバイスを受けることが可能です。

化粧品の販売を行う企業が、薬機法のルールについて遵守を徹底したい場合には、お早めに弁護士までご相談ください。

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5、まとめ

化粧品広告を行う際には、薬機法の規制を遵守する必要があります。
誇大広告等規制に違反すると、刑事罰や課徴金納付命令の対象になり得るため、慎重に広告審査を行いましょう

薬機法のルールを踏まえて化粧品の広告審査を行うには、弁護士へのご相談をおすすめいたします。
ベリーベスト法律事務所にご相談いただければ、薬機法に詳しい弁護士が、化粧品広告において注意すべき表現などをわかりやすくアドバイスいたします

また、顧問弁護士と契約することで、自社の事情に詳しい弁護士へ気軽に相談することが可能となります。ベリーベスト法律事務所では月額3980円(税込)から契約が可能な顧問弁護士サービスをご用意していますので、ぜひお問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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