2026年05月07日
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控訴状が届いたらどうする? 弁護士を変えるべき? 対応の流れや注意点

控訴状が届いたらどうする? 弁護士を変えるべき? 対応の流れや注意点

控訴状が届いたら、まずは控訴理由書への反論準備(答弁書作成)と、附帯控訴を行うかの検討を速やかに進める必要があります。

控訴審は、第一審と異なり審理が短期間で終わることが多く、対応が遅れると不利なまま手続きが進んでしまうおそれがあります。また、控訴審から弁護士を変えることも可能ですが、準備期間が限られるため、判断は慎重に行うべきでしょう。

今回は、控訴状が届いた直後に行うべき対応、控訴審の進み方、和解を検討すべき場面、弁護士を変えるメリット・デメリットなどについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、控訴状が届いたら何をすべき? 控訴の流れ

控訴状が届いた場合、被控訴人側は早期に対応方針を固める必要があります

以下では、控訴審の基本的な仕組みと、被控訴人が取るべき具体的な行動と流れを説明します。

  1. (1)控訴とは|控訴審の特徴

    控訴とは、第一審判決に不服がある当事者(控訴人)が、上級裁判所に審理の見直しを求める不服申立て手続きです。
    控訴審では、第一審の判断に法律の解釈や事実認定の誤りがあったかどうかが主に審理されます。

    また、控訴審の審理対象は、原則、不服申し立ての範囲内に限られ、短期間で結論が出される傾向があることも大きな特徴です。

  2. (2)控訴の流れ|控訴された人(被控訴人)がすべきこと

    控訴審の手続きは、第一審よりスピード感をもって進むことが多いため、被控訴人側の早期対応が重要です。

    以下では、控訴状が届いた後に行うべきことを控訴審の流れに沿って説明します。

    ① 第一審判決に不服がある場合、控訴状が提出される(控訴人)
    第一審判決に不服がある相手方(控訴人)は、判決の言い渡しから2週間以内に控訴状を提出します。
    控訴状が提出されると、裁判所が被控訴人に控訴状を送達し、控訴審の手続きが正式に始まります。

    ② 控訴理由書が提出される(控訴人)
    控訴状に続いて、控訴人は一定期間内に控訴理由書を提出します。
    控訴理由書には、第一審の判断のどこに誤りがあると主張するのかが記載されており、これによって控訴審の争点が明確になります。
    被控訴人側の主張や反論を記載する書面「答弁書」の作成にも直結するため、内容の確認が非常に重要です。

    ③ 控訴状の確認
    控訴状が届いたら、まず次の点を確認しましょう。

    【控訴状で確認すべき点】
    • 控訴の対象となる範囲
    • 指定された期日
    • 控訴理由書の提出期限
    • 添付資料の内容
    など

    控訴審は進行が早いため、控訴状を受領した段階で、すぐに弁護士へ相談することが望ましいです。

    ④ 附帯控訴の検討
    あなたの側(被控訴人)も第一審判決に不満がある場合は、「附帯控訴」を行うことができます。
    附帯控訴は、相手の控訴に対して付随的に控訴を行う手続きで、控訴のような期限はなく、控訴審の口頭弁論終結前までであれば行うことができます。

    ⑤ 答弁書・証拠資料などの提出
    控訴人が提出した控訴理由書に対して、あなたの側(被控訴人)は、反論をまとめた答弁書を提出します。控訴審では「第一審の判断が正しかった」ことを示す主張が中心となるため、論点を整理して反論を組み立てることが重要です。

    ⑥ 控訴審期日への出席
    控訴審の期日は、第一審よりも少ない回数で終わるケースが多く、特に第一回期日が非常に重要です。
    書面の内容確認や裁判所の心証開示が一気に進むことがあり、審理の方向性がここで決まることも少なくありません。

    ⑦ 控訴審が終了し、和解もしくは判決の言い渡し
    控訴審は迅速な審理が原則のため、第一回期日で結審することも多く、短期間で判決まで進む場合があります。
    場合によっては裁判所から和解が提案されることもあり、その際は判決の見通しと比較しながら検討することが必要です。

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2、控訴審ではどのような審理が行われる?

控訴審は、審理の対象が限定され、期日も非常に少ないのが特徴です。特に、被控訴人としては、「どの争点が審理されるのか」「何回くらい期日があるのか」を理解しておくことで、答弁書の作成方針や和解の判断がしやすくなります。

以下では、控訴審で実際にどのような審理が行われるのかを、2つのポイントに分けて説明します。

  1. (1)控訴審における審理の対象|不服申立てがなされた事項のみ

    控訴審では、控訴人が不服として申し立てた部分だけが審理されます。第一審の全てを見直すわけではなく、控訴理由書に記載された「誤りの指摘」に沿って、裁判所が当否を判断するという形式です。
    つまり、控訴審の中心は第一審の判断が正しかったかどうかという点であり、原則として新しい争点を持ち込むことはできません。

    もっとも、第一審で提出できなかったことにつき相当な理由がある場合などには、新たな主張や証拠の提出が認められることもあります(訴訟の進行を著しく遅らせることになるような場合は、主張・証拠の提出が制限されることもあります。)

    そのため、控訴審では、

    • 第一審判決の評価
    • 判決を覆すための説得力ある新たな材料(主張・証拠)の提示

    が、攻防の中心になります。

  2. (2)多くは第一回期日で結審

    控訴審は、迅速な審理が原則とされており、実務では第一回期日で結審することが多いのが特徴です。
    控訴審は、第一審の判断に誤りがあったかどうかを中心に審理するため、扱う争点が控訴理由の範囲に限られ、必要な検討事項自体が少なくなります。その結果、第一回期日で結審することが多いです。

    実際の第一回期日では、控訴理由書や答弁書の内容確認、争点の整理が中心となります。必要に応じて裁判所が暫定的な心証を示すこともあり、これに基づいて和解の可能性が検討されることもあります。裁判所から和解を提案される場合も多く、この段階で当事者が選択を迫られる場面も少なくありません。

    もっとも、追加の主張整理が必要な場合や補充的な証拠提出が求められる場合には、第二回以降の期日が設けられることもあります。
    しかし全体の傾向としては、控訴審は短期間で進行するため、第一回期日前に十分な準備を整えておくことが極めて重要といえます。

3、控訴審では和解すべき?

控訴審では、早い段階で裁判所の判断傾向(心証)が示されることが多く、和解が現実的な選択肢として浮上するケースも少なくありません。

以下では、控訴審で和解を検討すべきポイントについて説明します。

  1. (1)判決の見通しを踏まえて検討することが重要

    控訴審で和解を判断する際にもっとも重要なのは、判決がどのような内容になるかを正確に予想することです。
    第一審判決が維持されるようであれば、積極的に和解に応じる意味は乏しいですが、被控訴人にとって不利に変更される可能性がある場合には、和解も選択肢のひとつとなります

    また、判決になった場合、相手が上告すれば、解決までさらに時間と費用を要することになりますので、早期解決という観点からも和解が選択肢となります。

  2. (2)裁判所から和解提案があった場合は慎重に検討する

    控訴審では、裁判所側から和解を積極的に働きかけられることがあります。これは、争点が限定的であることから、当事者の話し合いによって早期に解決できると判断されるケースが多いためです。

    裁判所から和解案が提示された場合、その和解案には「裁判所が判決を出すとすればおおむねこの程度になる」という判断が反映されていることが一般的です。したがって、和解案が自分にとって必ずしも満足のいく内容でなくても、判決リスクを踏まえた現実的な落としどころとして検討する必要があります

    もっとも、和解は、あくまで当事者の自由であり、無理に応じる必要はありません。判決を求めた方が結果として有利になる場合や解決を急ぐ理由がない場合には、和解を見送る選択肢も当然にあります。

  3. (3)判断に迷う場合は弁護士に相談を

    和解すべきかどうかの判断は、事件の性質・争点・証拠関係・裁判所の心証など、さまざまな要素によって左右されます。そのため、個人で判断するのが難しい場面も多いのが実情です。

    特に控訴審は、審理が短期間で進むため、和解の可否を早めに判断する必要があります。

    判断に迷う場合は、控訴審に対応できる弁護士に早期に相談することが重要です。
    弁護士に相談することで、裁判所の心証や過去の傾向を踏まえて、和解が得策かどうか、判決で争うべきかどうかなど、事件に即した具体的なアドバイスや解決を期待できます。

4、控訴審から弁護士を変えてもいい?

控訴審から弁護士を変えることは可能ですが、対応期間が短い控訴審では、交代によって生じるメリット・デメリットを慎重に見極める必要があります。

以下では、弁護士を控訴審から変更する際のメリット・デメリットを紹介します。

  1. (1)控訴審から弁護士を変えるメリット

    ① 新たな視点を得られる
    弁護士を変えることで、事件全体を改めて整理し直して、これまでとは異なる視点で証拠の必要性や主張の方向性を検討してもらえるという利点があります。
    前任弁護士が見落としていた論点や、新しい反論方法が見えてくる可能性もあります。

    特に、

    • 第一審の方針に疑問がある
    • 控訴理由書に対して十分に反論できていない
    • 追加提出すべき証拠があるか判断に迷っている

    といった場合には、新しい弁護士による視点が控訴審での戦略を立て直すうえで有効に働きます。

    ② 弁護士を選び直せる
    控訴審では、法律構成や主張の整理がより重要になるため、控訴審の経験が豊富な弁護士や、扱っている分野の専門性が高い弁護士へ変更できるというメリットもあります。

    たとえば、企業法務・不動産・労働問題など専門性が問われる事件では、控訴審からでも専門性の高い弁護士へ切り替えることで、有利に進められる可能性が高まります

  2. (2)控訴審から弁護士を変えるデメリット

    ① 弁護士交代のタイミングが遅いと準備が間に合わなくなるリスクがある
    控訴審は非常に進行が早く、短期間で主張整理や反論の準備が必要です。

    弁護士を変えると、新しい弁護士は、

    • 第一審の記録
    • 控訴理由書
    • 争点の把握

    などを、一から読み込み理解しなければなりません。

    この作業には一定の時間が必要で、弁護士交代のタイミングが遅いほど、準備が間に合わなくなるリスクが高まります。
    そのため、弁護士の変更を検討している場合は、なるべく早く相談する必要があるでしょう。

    ② 弁護士費用が余分にかかる
    当然ながら、弁護士を変えると新たな弁護士費用がかかります。
    控訴審は、限られた範囲での審理になるとはいえ、記録量が多い事件では費用負担も無視できません。
    費用に対してどれだけのメリットが期待できるかは、冷静に判断する必要があります。

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5、まとめ

控訴審では、担当弁護士を変更することで新しい視点から主張や証拠の整理を行えるというメリットがあります。一方で、控訴審は提出期限が短く、限られた期間で記録の精査や方針の再構築を行う必要があるため、弁護士交代には一定の負担も生じます。

そのため、控訴審でセカンドオピニオンを求めたい場合や弁護士を変更したいと感じている場合には、できるだけ早く相談することが重要です。

ベリーベスト法律事務所には、業種別の企業法務専門チームがあり、事業特性を踏まえた高度な法的分析が可能です。また、裁判経験が豊富な弁護士が多数在籍しており、控訴審の戦略立案にも強みを有しています
控訴審での戦い方に不安がある方は、ベリーベスト法律事務所へご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
この記事の監修者
三葛 敦志
三葛 敦志  弁護士
ベリーベスト法律事務所
所属 : 東京弁護士会
弁護士会登録番号 : 63348
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