企業法務コラム
私事ですが、先日、祖母が亡くなりました。
我が家は共働きで、幼少期は祖母に育てられたようなものでして、別れは大変寂しいものでした。
葬儀が終わると、相続という問題が生じます。
祖母の家は、長男がすべてを相続するという昔ながらの一家。娘である私の母もその姉妹も遺産はすべていらないということでしてたので、いわゆる争族は生じません。
しかしながら、それでもうまくいかないのが相続。
すべてを相続する私の叔父から相続税申告と手続きをすべて私に任されました。
いろいろ話を聞いていくと、
「そんな相続税対策しちゃったんだ……」
「なんでそれを生前贈与しなかったの!?」
と、驚きの連続でした。
もう少し相談してくれればよかったのに……と思います。
相続のお手伝いを生業とする私としてはなぜもっと身内のことを考えなかったのかと反省するばかりでした。
団塊の世代が還暦を超え、さらには相続税の基礎控除が引き下げられた結果、相続税を支払わなければならない方々が増加すると予測される時代。
長く時間をかけ、相続税対策をしていけば納税額がぐっと抑えられるどころか、ゼロになる可能性だって少なくありません。
そして、相続対策は相続発生後よりも相続発生前の方が実行できる対策方法は無限に広がります。
年間110万円までの贈与をすれば対策になるんでしょ?と安易な考えからせっせせっせと生前贈与に励まれる方も多く見かけますが、果たしてそれが本当に正しく、効果がある方法でしょうか。
実際に相続が発生してから悩んでも解決できない問題は多いです。
祖母の相続をきっかけに、より多くの人により効率的な相続対策をしてほしい、そんな気持ちが一層に強くなりました。
死の話をするなんて縁起でもないかもしれませんが、お盆で親族が集まるときに簡単にでも意見交換をしてみてはいかがでしょうか。
税理士法人ベリーベストでは、生前対策のご相談も承っています。
法律事務所も併設されていますから、弁護士にも相談することが可能です。
初回相談は無料で行っておりますので、どうぞご気楽にご相談ください。
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